隔年で開催される、20歳以下のアフリカのサッカー・チャンピオンシップ、アフリカU20ネイションズ・カップ。今年はここモーリタニアで開催されている。
開催初日は2月14日日曜日。それまで午後8時以降の外出禁止令が、この開催直前の金曜日2月12日から午前0時に変更になった。コロナ感染件数の減少もあったとはいえ、国民がこの一大イベントを楽しむための配慮であったことは間違いない。開会式は、北の漁港都市、ヌアディブで行われた。そのせいか、開催直前の週末はやたらとヌアディブ方面に向かう交通量が多かった。
モーリタニアも、アフリカ諸国として例外なくサッカー好きな国である。平日夕刻や週末は、町のいたるところで地元チームが練習しているし、フットサルのスクールも数多く見かける。若者が仕事を見つけることも難しいモーリタニアのような国では、こういったイベントが、若者に希望や楽しみを与えてくれるはずだ。
さてこの大会でのモーリタニアの活躍はというと、皮きりのカードは当然開催国のモーリタニア戦。相手は強豪カメルーン。おおかたの予想通りモーリタニアは勝利に至らなかったが、「昨日の試合はどうだった?」と聞くと、「モーリタニアはまだまだサッカー分かってないな!」という感想が返ってきたり、とりあえず皆盛り上がっている。プール予選は抜けられなかったものの、1勝はできたようだ。
ただコロナ感染症対策のためにもちろん無観客で行われ、試合会場付近も厳戒態勢。試合当日になると、午後から会場付近にバリケードが設置される。そして今夜はその決勝戦!もともとは木曜日に行うはずだった決勝戦を、おそらく参加国からの要請があったのか、土曜の夜に再設定したあたりがモーリタニアらしい。
U20の世界大会は今年は中止が決定しているそうだが、そんな中、頑張ってこのアフリカ大会を決行し成功裏に終えるということで、モーリタニアという国が知られることになれば、それはそれで国としての貴重な一勝と言えるだろう。
写真は、町中でイベントの開催と参加各国を歓迎するバナーと、選手移動用の大型バス(普段は見たこともないようなモダンできれいなバス。相当予算もかかっているのだろう。。)